介護現場において、メイクセラピストが必要とされるようになったのは、QOL（生活の質）の向上に主眼が置かれるようになったためであると考えられています。
高齢化社会の到来により、多くの人が介護を必要としています。
介護が要介護者の生活と直結し、幅広く求められるようになったことで、介護現場でもただ単に介護サービスを提供するだけでは、利用者の満足度を高めることになりません。
そこで、着目されているのが、メイクセラピストによる要介護者の生活の質の向上です。
介護福祉士が提供する介護サービスに加えて、質の高い幸福感をもたらすことを期待されているのがメイクセラピストの役割です。
メイクセラピストは、介護福祉事業所からの要請を受けて派遣されます。
介護施設では、簡単に取り入れることができるメイク指導の講習会が開催されたり、また、実際に要介護者一人ひとりに対してメイクアップを施します。
メイクセラピストとの交流によって要介護者は新たな刺激を受けたり、普段はなかなか感じられない幸福感を覚えたりすることが期待できます。
さらに、メイクセラピストは生活の質の向上につながる環境づくりを介護福祉士に指導する役割を担っているのです。
アロマセラピーを積極的に導入することで要介護者の気持ちを和らげたり、介護福祉士が働きやすい環境づくりに役立てます。
こうしたメイクセラピストが持つスキルや能力を活用することで、より良い介護サービスに結びつけることが期待されています。